鋼繊維(スーパークラックレス)
スーパークラックレスは、簡易にSFRCを製造することができる3次元立体波型形状のスチールファイバーです。
国土交通省新技術情報提供システムNETIS登録製品
登録番号:QS-100003-A(H28/10/13掲載終了)
1.スーパークラックレスとは
スーパークラックレスは、コンクリートに現場添加するだけで簡易にSFRC(鋼繊維補強コンクリート)を製造することができる3次元立体波型形状のスチールファイバーです。
2.スーパークラックレスを用いたSFRCの効果
従来よりトンネルの覆工や橋梁の床版など、長期の耐久性と安全性が求められる大規模な工事にSFRCは用いられて来ましたが、施工管理の難しさや添加作業に掛かる設備費用などの理由から、小規模な工事への導入は困難でした。
スーパークラックレスは従来の鋼繊維が抱えていた問題を解決することにより、大規模工事はもとより、工場や店舗、住宅の土間など小規模な工事においても柔軟に対応できる施工性を実現しました。
長期の耐久性と安全性が求められる多種多様なコンクリート構造物に対して、スーパークラックレスが下記のような優れた効果を発揮します。
① 乾燥収縮等によるひび割れの抑制〔耐久性の向上〕
② ひび割れ抑制筋の省略〔工期短縮・施工コストダウン〕※構造鉄筋の省略はできません
③ コンクリート塊の剥落防止〔安全性の向上〕
3.スーパークラックレスの種類および用途
用途に応じて下記サイズ以外の種類もご準備できます。お気軽にお問い合わせください
用 途 | 使用する繊維の種類 | 添加量目安 |
---|---|---|
主に乾燥収縮によるひび割れ抑制を目的とする場合 | φ0.5x20 (鉄製) | 12kg/m3以上 (0.15%vol) |
コンクリート舗装の曲げ・引張特性改善(補強)を目的とする場合 | φ0.6x25・φ0.6x30 (鉄製) | 32kg/m3以上 (0.4%vol) |
トンネル覆工コンクリートの剝落防止を目的とする場合 | φ0.5x25 (鉄製) | 24kg/m3以上 (0.3%vol) |
トンネル覆工・法面工事などにおいて吹付け工に用いる場合 | φ0.6x20 (鉄製) | 80kg/m3以上 (1.0%vol) |
橋梁床版コンクリートの曲げ・引張特性改善(補強)を目的とする場合 | φ0.8x30 (鉄製) | 80kg/m3以上 (1.0%vol) |
主に乾燥収縮によるひび割れ抑制を目的とし、景観及び意匠が重視される場合 | φ0.4x20 (ステンレス製) | 10kg/m3以上 (0.13%vol) |
4.ここが違う
スーパークラックレスは従来の鋼繊維と比較し以下のような利点があります
①安定性の高いひび割れ抑制性能が確保できる
スーパークラックレスは他社のSFと比較し、同重量当たりの繊維本数が格段に多いため、コンクリート全面に抜け目無く分散します。そのため、ひび割れ抑制性能のムラが極めて少なく、安定した性能が確保できます。
②分散性を格段に向上させる「3次元波形形状」
従来の鋼繊維は2次元加工(平面)であったため、現場添加・混練りで大きく作業性を阻害していました。
スーパークラックレスは業界初の上下左右にウエーブをかけた3次元波形形状により、今までにないスムーズな作業性を実現しました。
弊社の3次元波型加工は現在特許申請中の技術です。
③ファイバーボールが発生しない抜群の施工性
高い分散性の実現により、従来の鋼繊維において大きな欠点であったファイバーボール(繊維の分散不良)を解消する事に成功しました。
従い、ポンプ車を用いた打設の際に、ファイバーボールがポンプを閉塞させる心配がなく、スクイーズ式ポンプ車のポンピングチューブを破損させる心配もありません。
注)工事条件などによりスクイーズ式ポンプ車をご使用頂けない場合もございます。
④繊維のコンクリート面露出が少ない
スーパークラックレスは3次元波型形状により、型枠およびコテ掛け面に対して、面で接することが無いため、コンクリート表面へほとんど繊維が露出しません。